もしかしたら、あなたは「どうして自分だけがこんな辛い思いをしなければいけないんだ。」とか思っているかもしれません。
確かに、関西という範囲で考えた場合でもHIV感染症の患者の受診先は、一部の拠点病院に集中しています。
患者数の多い拠点病院以外の医療機関で受診している場合は、他の患者を見かけることも少なく、HIV陽性者の受入れ体制も十分ではないかもしれません。
HIVをとりまく情報も、満足できるほど提供されていないかもしれません。
そうでなくても、主治医の先生やソーシャルワーカーとの短時間の会話が唯一の情報源という状況かもしれません。
わたしたちは、そんなあなたの役に立ちたいと思っています。
HIV陽性者の支援団体のミーティングに参加をしたけれども、参加者のほとんどすべてが男性同性愛者で、居心地の悪い思いをしたという経験をしたことがあるかもしれません。
年齢が離れていて、話題についていけなかったという経験をしたことがあるかもしれません。
確かに、現在のところHIV陽性者の多くは男性同性愛者であり、支援に携わっている人の中にも男性同性愛者がおられます。
「さぽーと京都」の代表である私も、男性同性愛者なのですが、異性愛者や女性など、性的指向、性別、ジェンダー、年齢、国籍、感染経路に関わらず、すべての人にとって居心地のよい機会や場所を提供したいと思っています。
残念ながら現在のところ、HIV陽性者であるということだけで、生きにくさ。暮らしにくさを感じることも多くあることも事実です。
それは、感染経路やその人の属性に関わらず共通してあるものです。
だからこそ、おたがいに支え合うことができる。力を与えあうことができる。
わたしたちは、そう思っています。
さぽーと京都
代表 高畑吉博